フレデリック・ショパン、フレデリックの才能とラジヴィウ家の才能〜「人は生まれではないのです」ルイーズ公妃の真意とは…

🎼ラジヴィウ家の紋章とラジヴィウ公
🎹ショパンの生家の前のフレデリック
♬参考動画↓↓
ラジヴィウ公から念願の招待を受けたフレデリックはポトゥジンに居るティトゥスへ
アントニンで幸せな時間を過ごしたことを
報告した。
「アントニンのラジヴィル宅に届いた貴方からの最後の手紙には、貴方からの温かい挨拶が綴られていた、
私は1週間ラジヴィウ邸宅に居ました。」
 実際には、 フレデリックはパトロンのラジヴィウ邸に招かれたのは約2週間の滞在になった。ラジヴィウ公には2人の娘がいたからだった。
「私は、もっと長く滞在することを断る理由を見つけるのに苦労した。」
17歳のエリザ姫がフレデリックの滞在を引き留めていた。フレデリック自身は引き留められたことは駆け引きのようなものである。
「もっと長くいたかった。自分の選択に任せておけば、追い出されるまでそこにとどまることもできただろう。
しかし、私の私的な仕事、特にまだ未完成の協奏曲がある。
コンチェルトはまだ未完成で、フィナーレの完成が急務だった。
そのフィナーレの完成が急務であったため、私はそのパラダイスを辞めざるを得なかったのです」
ラジヴィウ邸宅の2週間をティトゥスには
1週間と話し、そこはパラダイスだったと
もっと長く居たかったと打ち明けた。
「そこには2人の若い女神がいた。
音楽的で繊細な生き物だ。公妃は、人を作るのは生まれではないことを知っている。
彼女はとても魅力的な人柄で、彼女を好きにならないはずがない。」
公妃とはラジヴィウ公の妻ルイーズのことである。
ルイーズ公妃は若い駆け出しのフレデリックの才能はラジヴィウ公と娘エリザのために
あると信じていたのだ…。
そのためにはフレデリックを説得するために
「人は生まれ(家柄)ではないのですよ」と
、言葉を発する、裏を返せば
フレデリック・ショパンは生まれ=家柄が悪いと言う意味か…
フレデリックは意味がわかっていながらも
「いい人たちだから好きだ」と
ティトゥスに語った。
そして更に、
「王子がどんなに音楽が好きかご存知でしょう。
王子は音楽がお好きです。彼は『ファウスト』を見せてくれた。
総督とは思えぬほどよく練られた、霊感さえ感じさせるものだった。
中でも、
メフィストフェレスがギターを弾きながら歌ってマルグリットを誘惑する場面がある。
同時に、隣の教会の聖歌隊の合唱も聞こえてくる。このコントラストは、演奏に大きな効果をもたらす。
楽譜を見れば、この曲がいかに芸術的に書かれているかがわかる。
荘厳な聖歌の下でのディアボリックな伴奏が、より一層際立っている。これで彼の音楽に対する考え方がある程度わかるだろう。
彼はグルック(クリストフ・ヴィリバルト・グルック1714年7月2日− 1787年11月15日)崇拝者である。ドラマチックな音楽は彼にとって何の意味も持たない。
その結果、
序曲はきちんとした結末を持たず、そのまま序奏に入る。オーケストラは舞台袖に留まる。
弦楽器奏者の動きやオーケストラの打楽器や吹奏楽の音に邪魔されないようにするためである。
オーケストラは舞台袖に残っている。」
これは第22場と第23場のことではなかろうかという説があるが、フレデリックに公が見せた時まだ完成していなかったことから、フレデリックの説明の部分はフレデリックの助言で完成させた可能性がある。また、フレデリックの作曲の先生であるエルスネル教授が下書きをしたのかもしれない、ということは、
それをフレデリックは知ってか知らずか
手直ししてしまった可能性がある、
ラジヴィウ家はポーランドの芸術家のパトロンである、
つまり、駆け出しのフレデリックにとって「公は素晴らしいのである、公妃は好きにならずにいられない」のであった。
更に、フレデリックは語った、
「そこにいたとき、私は
ピアノとチェロのための『アラ・ポラッカ』[作品3として出版]を書いたのだ。
この曲は単に
私はワンダ王女に何か習わせたかったからなのだ。」
勿論、ワンダ王女はエリザ姫のことである。
フレデリックはルイーズ公妃に娘のために
何か曲を書いて欲しいと頼まれ、エリザ姫からもせがまれ、曲を書き上げなくては帰れなくなったのだ、だから滞在が長引いたフレデリック・ショパン…だった。


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※pianist由美子uno ピアノコンテンツ2019.11.01 00:59記事に掲載
~ショパンの肖像、~ラジウィウ侯爵夫人ルイーズの娘エリザ


※pianist由美子uno ピアノコンテンツ
2019.10.31 18:08記事に掲載
~ショパンの肖像、~ベルリンへの誘いラジヴィウ公の妻ルイーズ~


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序奏と華麗なるポロネーズ作品3ハ長調
フレデリック・ショパン作曲
チェロとピアノのための室内楽曲

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