パリのノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)再建に向けて

パリのノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)の再建に向けて

2019年4月17日 16時43分、ノートルダム大聖堂の 再建に向けて、世界中から1000億円近い寄付表明 がありました。

ノートルダム大聖堂では15日、大規模な火災が発生し、高さ90メートル余りの尖塔が焼け落ち屋根の3分の2が壊れました。パリ市民にとってノートルダム大聖堂は「パリの心臓である」と人々は涙を流して消火活動を見守りました。

マクロン大統領は日本時間の17日の演説で「大聖堂をこれまで以上に美しく再建させる。5年以内に成し遂げたい」と世界に訴えかけました。

再建に向けて、企業グループ、大手化粧品メーカーの創業者、高級ブランド界などの富裕層が名乗りを上げています。その額は、現在までに少なくとも6億ユーロ(約758億円)に達しました。

「グッチ」のオーナー、 仏ケリングのフランソワアンリ・ピノー会長兼最高経営責任者(CEO)と同氏の父親であるフランソワ・ピノ-氏が持ち株会社アルテミスから1億ユーロを寄付すると表明。

アメリカの大手IT企業や大学なども相次いで寄付を発表。フランス当局の認定を受けた募金サイトには50か国のおよそ1500人から900万円が集まりました。

支援の動きは世界中に広がり、フランスのメディアによると、これまでに総額は日本円で1000億円近くになり、再建予金額にほぼ達しました。

寄付金の他、技術提供の支援の表明も世界中から相次いでいます。イタリア、ドイツは被害調査や修復の専門家を派遣する意向を明らかにしました。

再建はマクロン大統領の目標は「5年以内」ですが、専門家は「数十年はかかる」という厳しい見解を示しています。その一方でマクロン大統領は、パリで行われる夏のオリンピック・パラリンピックが開かれる2024年までに再建したい意向です。

フランス政府は被害の原因の究明と被害状況の把握を専門家により調査を進めています。

そして、フランス政府は寄付金の 透明性の確保へ新委員会を設置しました。

フランスのフィリップ首相は17日、記者会見で多額の寄付金が透明性をもって使われるよう新たな委員会を設置する方針を示しました。また、大聖堂の再建の費用の推計は「まだわからない」としています。

尖塔の修復は、世界中の建築家からデザインのアイディアを公募し、

現代的な技術で新しい尖塔新を作る意向を示しました。

また、

ノートルダム大聖堂の建物の構造に関する精緻な分析がデジタル技術を駆使し4年前に行われていたことが17日までに分かりました。デジタル技術を駆使して得たデータは、

昨年12月に亡くなった米国の美術史家が残したもので、大聖堂の再建に重要な役割を果た

すのではないかと予想されています。

2015年、当時米ヴァッサー大学で美術を研究していたアンドリュー・タロン教授は、代表的ゴシック建築とされるノートルダム大聖堂の完璧な空間地図をデジタル化することに成功しています。

建築物のモデリングを手掛ける企業を率いるダン・エドルソン氏は、「大聖堂を再建する際、火災以前の構造に不明な疑問が生じても、タロン氏のデータを基に隅々まで全て計測できる」と説明。

その他、建築素材など過去の修復作業に関する情報も必要になるとみられています。

タロン氏は生前、ノートルダム大聖堂の破損状況に懸念を表明していました。修復の資金を集める団体を共同で立ち上げていました。2017年に大聖堂の石材部分の雨や大気汚染による劣化に関して「多くの注意を払うべきだ」と語っていました。

タロン氏のデータはノートルダム大聖堂の再建への希望の光と注目されています。

0コメント

  • 1000 / 1000

Pianist由美子UNO が綴るショパンの情景

Pianist由美子UNOの感性が描くショパンの人生の旅のロマン このブログはPianist由美子UNOが全て手作業で行っており ショパンの物語の文章と画像はオリジナルです日々の出来事なども時折り皆様にお届けしております お楽しみいただけましたら幸いです