～ショパンが貰った時計はカタラーニ夫人と同じ時を刻む～

アンジェリカ・カタラーニ（1780年 - 1849年6月12日)

イタリアのオペラ歌手

彼女は生まれつき3オクターブの非常に広い声域に恵まれていた。彼女は史上最も華麗な歌手と称えられた。彼女は教皇領のセニガッリアで商人の娘として生まれた。グッビオの聖ルチア修道院で学び、そこで彼女のソプラノの声が有名になり彼女は1795年のヴェネツィアでデビューしました。

30年間、彼女はフィレンツェ、トリエステ、ローマ、ナポリの劇場で公演を行い成功しました。1806年には、彼女は初めてのロンドンでの公演をキングズ劇場で行い7年間イングランドで活躍しました。その後パリで歌劇場の運営を任されたが、これにより彼女は金銭破綻をしました。1806年に彼女と結婚していた夫のヴァラブレージュ大佐が無能かつ浪費家だったことが原因でした。

カタラーニは1827年にスウェーデンを訪れ、そこでエリザベス・オーリンやブリタ・リドベックの歌唱を聴き、スウェーデン王立音楽アカデミーの会員になりました。彼女は引退する1828年まで、ヨーロッパでのツアーで大きな成功を収め続け、彼女は1830年からフィレンツェに居を構え、その地に慈善事業としての女子のための歌唱学校を設立しました。彼女はパリでコレラが原因でその生涯を閉じました。

カタラーニ夫人はフレデリック・ショパンが10歳になる年の1820年に懐中時計を贈りました。「アンジェリカ・カタラーニよりフレデリック・ショパンへ贈る　1月3日ワルシャワにて1820年」

彼女は1849年6月12日パリでコレラが原因で69歳でその生涯を閉じました。

奇しくもショパンが亡くなったのも同じ年の1849年10月30日でした。