SikorkaとBocian
ポーランドのジェラゾヴァ・ヴォラで空高く鳴いていたシジュウカラの鳴き声が私の耳に残っている。とても鳴き声が響いて澄んで聞こえた。
ポーランドではシコルカ(Sikorka)と呼ばれている。
日本でもシジュウカラは馴染みのある鳥だ。
その姿は日本のシジュウカラは白と黒のモノトーンでシンプルな美しさで日本画でもよく描かれている。
ポーランドのシコルカは胸の黄色い羽根毛がふわふわとして可愛らしい。
ショパンの聖地である教会で出合ったのがポーランドでは珍しくないコウノトリだ。
ポーランドではボチャン(Bocian)と呼ばれている。
日本では一時絶滅とまで言われていて、あまりお目にかかることはない。
それにしてもポーランドのコウノトリはとても大きい。
驚くほど高い安全なところに大きな巣を作って上から私を見下ろしているではないか。
思わず、「あーコウノトリだわ!」と初めて何かを発見した子供のように私は指さして叫んだ。童心に返るとはこのことだ。
日本の春告げ鳥がウグイスだとしたら、ポーランドではコウノトリが春を告げる幸せな鳥と
言われている。コウノトリの巣の下でポーランドの子供たちが遊んでいた。
私は壁に今なお残る弾丸の跡を手でそっと撫ぜ、穏やかな平和と幸せを祈り教会を後にした。
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