F.CHOPIN、マルキありがとう、ショパンとサンド、気持ちを確かめ合うふたり…

ショパンはノアンのサンドへ近況報告の続きを書いた。
「ダルペンティニー大尉は新しい宗教
フュージョニズムと呼ばれている思想家で
それはムードン地方の森の中で預言者に明らかにされたそうです。
彼が神を見たムードンの森は最高の幸福と永遠を約束する場所でその他のことは性がないということです。マルリアニ夫人はこの話を信用していませんが、ダルペンティニー大尉はこの思想に夢中になっているのです。
男爵夫人方は彼のフュージョニズムのパトロンで自由思想の支持者です。
明日はあなたが買い求めた毛皮やその他のものをノアンへ送ります。
あなたのピアノは900フランでした。
アラゴは見たことがないけど、
ピエールがあなたのメモ書きを持って来たときアラゴは外出していたのですが、彼は元気ですよ。
マルキ、ありがとう。マルキは私が居なくなって私の部屋の前でクンクン鳴いていることでしょうね。
あなたは健康で幸せでいてください。
何か必要な場合は書いて来てください。
あなたの献身的なショパンより」
ショパンは一旦筆を置いた。
愛犬マルキはサンドの犬だけれど、サンドよりショパンに懐いていた。
マルキにありがとうとお別れを告げるショパン、サンドに買ってもらったピアノの90万円を返しますとそれとなく伝えるショパン。
それは、もうノアンへは行かない決心をしたことをサンドへ告げる意味だった。
サンドが自分の身の回りの物をノアンへ送るようにショパンに頼んだのは、もうパリへは滅多に行かないとサンドもそれとなく告げていたのだ。

フランス ムードン地方
フランスのイル=ド=フランス地域圏オー=ド=セーヌ県の都市
パリの南西、セーヌ川の南に位置する。穏やかな森林に囲まれた環境でムードンの森は主に市の南西にある。

Pianist由美子UNO が綴るショパンの情景

Pianist由美子UNOの感性が描くショパンの人生の旅のロマン このブログはPianist由美子UNOが全て手作業で行っており ショパンの物語の文章と画像はオリジナルです日々の出来事なども時折り皆様にお届けしております お楽しみいただけましたら幸いです  

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