F.Chopin、演奏会の真意とは、ショパンはサンドに未練なし、それはサンドに奪われた財産への心の痛手、アパルトマンから退去勧告の陰にサンドか…、そして姉ルドヴィカとの絆は…

19世期頃プレイエルホールとショパン肖像画よりイメージ
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「私はまあまあ元気です。プレイエル、ペルテュイ、レオ、そして、
アルブレヒトが私にコンサートをするように説得した。」
プレイエルとペルテュイ伯爵夫人、銀行家レオ、親友アルブレヒト が、サンドと別れ、サンド一家に財産を奪われたショパンを助けるためなのか、公の場ですっかり演奏しなくなっていたショパンに演奏会を開くようショパンを説得したのだ。
「一週間前に全ての席が売り切れました。。私は今月の16日にプレイエル・ホールでコンサートを開きます。
チケットは一枚20フラン(2万円)で300枚しかない。
パリの社交界の粋を集めます。国王は10枚のチケットは、
国王は10枚、王妃は10枚、オルレアン公爵夫人は10枚、モンペンシエ夫人は10枚のチケットを取るように命じています。
宮廷は喪に服しており、彼らは誰も出席しないだろう。
2回目のコンサートのリストが作成されました。
私はこの一回で、ウンザリしている、次は
絶対に演奏会をやらないと思います。」
パリはアデレード王女が亡くなって宮廷は喪に服していたため、宮廷からは誰も出席
出来ないことを分かっていながら、
なぜ、パレロワイヤルのサロンを主催していた芸術家のパトロンのペルテュイ伯爵夫人はこのタイミングでショパンを説得してまで
演奏会をしなくてはならなかったのか…。
ショパンには、これは本物の友情かどうかを疑っていた、だから一度でウンザリで二度とはやりたくなかった。
ショパンはルドヴィカには本音を書いた。
「彼女(サンド)は、私に何も言って来なくなりました。私から彼女(サンド)にも、一言も書簡を書いていません。彼ら(サンドとモーリス)はアパルトマンの家主さんにアパルトマンを他に貸すように指示したそうです。」
サンドはモーリスにアパルトマンの残りの財産とそこで仲間とショパンから巻き上げていた物など一切の証拠隠滅を終わらせた後、
ドルレアンのアパルトマンの建物を他へ貸すように指示したのだ、つまりはショパンを追い出す計画なのだ。
「ソランジュは父親のデュドヴァンとガスコーニュ地方にいる。彼女の夫はパリに居て、3月の展覧会のために彫刻を仕上げています。ソランジュは父親のところで病気(妊婦で臨月)で、彼らにはお金がないので、ソランジュは今の所にいた方がいいのです。
冬は暖かいところで過ごすのがいい。しかし、かわいそうに、この子は退屈しているのです。せっかくの新婚旅行を楽しんでいたのだ。」
ソランジュは臨月だというのにギルリから馬車で片道凡そ3時間以上はかかるガスコーニュ地方へ移動していた。
更に田舎へ逃げるかのように移動するソランジュとその父親…。
「一方、母親は「討論」にとても素晴らしい連載小説を書いています。彼女は娘の花嫁の部屋でノアンの女優を演じているそうです。」ショパンはサンドのことを建前を書いてから、サンドはノアンで村の教養のない人々を相手にいやらしい踊りを披露して笑いを誘って人気取りをしていると書いた。
ショパンはサンドがやって来たことを知っているのだ、だから、いい歳をしてまだそんなことをしているのだと書いた。

「彼女(サンド)はできる限り忘れようとし、感情を封じ込めているが、彼女は心が痛み始めるまで目を覚まさないだろう-。
彼女の心は今は頭に支配されている。私はすべてに「アーメン」と言った。」
サンドはショパンとの8年間を忘れようとしていて、ショパンに悪いことをしたと思う自責の念で良心が痛むようになるのはいつのことかわかないし、サンドには自責の念で苦しむような日は来ないであろう、とサンドにご愁傷様とショパンは言いたかった。
更に、
「もし彼女(サンド)が、本物の愛情とお世辞とを区別する方法を知らないなら、
神が彼女と共にありますように。」
サンドは頭が悪いから感情しかわからない、だから、神が天罰を下すだろうとショパンはルドヴィカに伝えた。
「もちろん、他人の人達の彼女への言葉お世辞だと思っているのは私だけかもしれませんが、彼女の本当の幸せは、私には見えないところにあるのかもしれません。」
これもショパンの悔しさから来る嫌味であった、ショパンはドルレアンのサンドが引き払った部屋にあったショパンの財産だった物はモーリスが全て奪って行き、更にこのドルレアンのアパルトマンから出て行くよう家主に言われているのだ。
このようにショパンに隠れて裏に回り悪事を働くことがサンドの幸せなのか、とショパンはサンドを軽蔑した。
ショパンはノアンで長年サンド何をして来たかよく知っていたのだ。ショパンが言うには、サンドは村の読み書きが出来ない教養のない人々に寄付金を払っていたが、そのお金はショパンからサンドの子供を使って巻き上げたお金だった。それを8年間続けて来たサンドは村人に賄賂を配って不出来な駄目息子モーリスを村の長にさせる野望を抱いていたのだ。だから、ショパンがルドヴィカに話には、この3ヶ月の間に起きたサンド一家に起きた事件は村人はサンドから賄賂を貰っていたため、口止めされていたのだ。しかもサンドに飼い慣らされてしまっているとショパンはルドヴィカに伝えた。
ショパンはサンドのことは初めて会ったときから嫌いだったのだ、第一印象は的中するとよく言うが、8年もの間サンド一家に振り回され、「このような気まぐれな心の動きには、誰もついていくことができません。…」
ショパンは何れはサンドから離れる日が来ることはずっと前から分かっていたのだ。
その時期を見て待っていたのだ。
「彼女の人生におけるある種の秩序の8年は長すぎました。」自己顕示欲の強いサンドの自分の思い込みの秩序が長すぎて、子供達は
神の恵みによって成長したが、
「もし私がいなかったら、彼らは父親のところに行ったでしょう。」ショパンがいなかったら、とうの昔に父親のところへソランジュまモーリスも逃げていて、サンドと暮らしはしなかったであろうと、ショパンは思っていた。
更に付け加えたショパン、
「…モーリスは、機会があれば父親のところに行ってしまうでしょう。しかし、おそらくこれは、彼女の存在、作家としての才能、彼女のために必要な条件なのでしょう。」
つまりは、自己愛が強いサンドの本質は子供が邪魔で、自分の過剰な自尊心が満たされたいだけなのだ、いずれはサンドはひとりで作家活動をしていくであろうとショパンは分析していた。
ルドヴィカの書簡の最後にショパンは言った。
「もう昔のことですから、あなたは心配なさらないでください。
時間は偉大な癒しではありますが、私はまだそれを乗り越えていません。
だから、私はあなたに手紙を書いていないのです。」
ショパンは、サンド一家に振り回された8年間は、もう昔のことで、時間が経てば忘れるだろうけれど、奪われたお金を取り返せないことの悔しさをまだ乗り越えてはいないと、
ルドヴィカに告白した。だから、お金を稼ぐために忙しくて(あなた)ルドヴィカへ
書簡が書けなかったと、心配しているであろうルドヴィカに謝った。
そして、
「あなたも彼女にもう何も言わない方がいいですよ。」
サンドを軽蔑しているショパンは、(あんな女にはもう何もご機嫌とりのお世辞を言う必要ないですから)と強く伝えた。
「これだけです。」サンドに関わらないようにこれだけが大事だとショパンはルドヴィカ夫妻に警告した。
「彼女(サンド)と私は長い間会っていません。
しかし、私は彼女(サンド)の娘(ソランジュ)について意見しないという条件でノアンに行くことはできませんでした。
娘(ソランジュ)が父親の家に行く途中、母親に会ったが、母親は娘を冷たくあしらい
婿に会うことを拒否した。しかし、母(サンド)は娘(ソランジュ)に対して堅苦しい態度ですが、母は娘に手紙を書いているのです。母と娘の間にまだ絆があることを示すものだからです。ですから喜んでいます。」
あんなに他人を巻き込んで大騒ぎして、
仲違いしていていることになっているサンドとソランジュだが、実はしっかり連絡を取り合っている嘘つきなのだから、ルドヴィカ夫妻もサンド一家に騙されないよいにと、
念には念を入れるショパンだった。
 「私がこの手紙を送るのは(つまり燃やすのではなく)、私が元気であることをあなたに知らせるためであり、また、この手紙の内容を明らかにするためです。」
ショパンはルドヴィカに告発文を書いては燃やしていたのは、今までの兄弟愛の絆を失いたくなかったからなのだ。
サンドの度重なる暴露本の犯人はルドヴィカかもしれないのだ、ルドヴィカは弟フレデリックの出生の秘密をロゼールにたぶらかされて話してしまったのだ、
「この手紙を送るのは、私が元気であることをお知らせするためと、
本の問題を解決するためです。」
ショパンは、自分の出生の秘密をいつ知ったのか不明だが、この時ショパンは知っていたのだ。サンドの度重なる暴露本のことをどうにかして終結させようとショパンはしていた。だからこれ以上余計なことをサンドに話すなとショパンは書簡の最後にルドヴィカへ釘を刺したのだった。
「ロゼールからの手紙を同封します。」
ロゼールはどっち付かずの人間だから、
ロゼールもサンドのお世辞が書いてあったら
要注意だとショパンはルドヴィカに解らせようとしていた。
ショパンは実は自ら演奏会を開催の努力をしていた、どうにかしてサンドに貶められた自分のイメージを払拭しようとしていた。
だから、二度と演奏会をやりたくなかったのだった…。

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Pianist由美子UNO が綴るショパンの情景

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