フレデリック・ショパン、誰が一番の狂人か…ショパンを巡る狂人達の協奏曲とは…

しおらしい振りのサンド夫人とフレデリックの姉ルドヴィカ
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ショパンがスコットランドに居る頃、ジョルジュ・サンドは2月革命後のどさくさにパリの街頭で、自身の伝記を売っていた。その自伝とはサンドの妄想であることをショパンは知っていた。知っていたのはショパンだけではなかった。世間の人々はサンドが新聞で書いていた過激な発言を信用していなかった、
そのサンドの自伝は信憑性がないことはパリで知れ渡り果てはノアン村まで聞こえて行った。
サンドの自伝の嘘が許せないと思っていた大多数の中のひとりにサンドの養女オーギュスティーヌの父親、名前は…ブローがいた。
ブローはサンドの自伝を黙認するわけにはいかなかった。ブローはサンドを非難する冊子を印刷してパリでばら撒いたのだ。オーギュスティーヌの父親プローは村で仕立て屋を営んでいた。彼はサンドの陰謀と題して、
自分の娘を堕落させ情婦として売ったサンドへの恨みを綴った。
ショパンは、サンドの娘ソランジュからことの成り行きを聞いていたこともあり、一部始終をワルシャワの家族にも説明したのだった。
「オーギュスティーヌの父[ブロー]が書き、署名して、サンド夫人を非難しました。」
父親ブローはパリの人々に悲痛な声を上げたのか……。
『私の一人娘(オーギュスティーヌ!)を堕落させたサンド、私の娘をサンドの息子モーリスの情婦にしたサンド!
その後、私の娘オーギュスティーヌをどこの馬の骨ともわからない男に情婦として売ったサンド!!許しはしない…』
そして、父親ブローの主張は嘘ではないとショパンは語るのだが…、、
サンドは息子モーリスと結婚させる約束で仕立て屋ブローの娘を養女にした。しかし、
その約束は嘘であった。サンドは始めからオーギュスティーヌを売るための娼婦にしか見ていなかった、だから約束は守られず、オーギュスティーヌはサンドの策略により何処かに売られて行ったというのだ。
ショパンは、これについて話しを続けた…
要するに最も汚らわしいビジネスであり
今日のパリでよくある話だ。」
ショパンはパリではよくある汚れた商売だと
言う…
しかし、この父親ブローの主張も、実は世間の同情を買い、自分の思惑通りにならなかったことを偽りサンドに汚名を着せ、自分をよく見せるため、そして、それが金儲けになるであろうという金目当ての嘘偽りであったのだ。
ショパンは続けた…
「父親のトリックにはあきれるばかりです。
しかし、それは真実です。それで、オーギュスティーヌがサンド家に足を踏み入れた日に考えていた慈善行為はこれです。
私は最初からそのようなやり方には反対でした。オーギュスティーヌは、両親がサンドの館に置き去りにしたのです。オーギュスティーヌは両親から、モーリスへの考えを吹き込まれてはいなかった。」
事実、オーギュスティーヌはモーリスのお気に入りになった、それは嘘ではないとショパンは言う、しかし、父親ブローそして、
オーギュスティヌの母親も実は金目当てで、
自分の娘オーギュスティーヌをサンドの館に
置き去りにしたのだ、そして、
モーリスとオーギュスティーヌが仲良くなったところで、『嫁入り前の娘にモーリスが手を出したそうだな、どうしてくれるのだ!』
とサンド夫人に父親ブローは金目当てで詰め寄ったのだ、オーギュスティーヌの母親も金に狂っていた。お金のためなら娘を売っても罪の意識がない母親とは狂気の沙汰なのだ。サンドはその上を行き、こんなあばずれ娘に騙されたモーリスがかわいそうだと、お金はそのまま黙ってブローに払うわけもなく、その代わり、
サンド夫人はサンド夫人で『気立ての悪い娘だが、あのカロルという男なら買うだろう』
とサンドは金目当てでオーギュスティーヌを売ったのだ。
サンドの息子モーリスというと、
オーギュスティーヌをそれなりに気に入っていたのだ、だから、モーリスは
妹ソランジュと同等にいい服をオーギュスティーヌに買って着せたりするようになっていた。
モーリスはオーギュスティーヌが売られて行ったため、『オーギュスティーヌを返してくれ』とカロルに頼んだ、カロルは『オーギュスティヌを返してほしかったら私がサンド夫人に払った以上の金を私に払ってもらわねば…』と言った。
モーリスはモーリスで『いや、オーギュスティーヌは俺が服を買って着せていた女なんだから、返したくないなら金は逆に俺にもっと払ってくれ!』と言った…。
いったい、誰が一番の狂気なのか、これは、狂人の協奏曲か?…ショパンの頭には狂人の人々の曲は流れはしなかった、汚れた話しからはショパンは曲が生まれはしなかった…。
パリではよくあるビジネスだと言うショパン…。サンド夫人はパリで女性の人権を擁護する活動をしていたはずだが、それは実は金目当てで貧しい家の娘を売る商売をしていたのだ、実際、オーギュスティーヌはサンド夫人の手により二足三文の男に売られ行ったのだ。だから、
サンドは養女を売ったり、娘ソランジュ(捨て子説あり)にも愛情を与えていなかった。
「…オーギュスティーヌの母親は頭がおかしいのです。
そして、最後には父親もそれに気がつきました。サンド夫人は、
実の親からも迫害されていた少女を被害者にした。。
オーギュスティーヌとモーリスの情事を
ソランジュは見て知っていた。だから、サンドにとってソランジュは迷惑な存在になった。モーリスはあのランベールという男を利用し、ソランジュや使用人たちの目を撹乱させた。
サンドの愛人ボリーは、モーリスとソランジュにサンド夫人との関係を隠すために
オーギュスティーヌを利用した。
モーリスは自分の父親(サンドが別れた前夫のデュドヴァンかった)にオーギュスティーヌとの関係を隠すためにボリーを利用した。」
解決の糸口が見つからない…これはなんだ、まるで犬が自分の尻尾を追いかけ回しているが、何が何やらわからなくなっているのだ。
誰が一番悪なのか…ショパンも突き止めたいがはっきりしない苛立ちだ。
「母親サンドは、
ソランジュの存在が邪魔になったのです
。サンドはあなたの前での恥ずかしそうな態度は嘘の姿ですから。」
ショパンはワルシャワの姉ルドヴィカがノアンに来た時に会ったサンド夫人のしおらしい態度は偽りの姿ですと、ルドヴィカに自分は
これほどひどい話を知っているのですよ、
と、話した。ショパンはポーランドを出てから、初めはヴォジンスキ家に売られて行き、マリアと結婚させようとしていたのは
、実は、貴方ワルシャワの姉ルドヴィカであり両親ではないですか?それが上手くいかず、その後、私が売られて行った先はサンド夫人のノアンの館…。それも上手くいかず、最終地点はスコットランドですかね…?
と、ショパンはワルシャワの家族に、
あまり人のことは言えないのではないですか、やっていることはあまり変わらない…ショパンはやはり、家族へ言えないが言いたいことが終わらないのだ…。
廻っているのは犬が自分の尻尾を追っかけ回している姿だけではなかった、お金がぐるぐる廻っていた、
全員がグルなのだろう?とショパンは言いたかった。ショパン…終わらない…いつの世も…。

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Pianist由美子UNO が綴るショパンの情景

Pianist由美子UNOの感性が描くショパンの人生の旅のロマン このブログはPianist由美子UNOが全て手作業で行っており ショパンの物語の文章と画像はオリジナルです日々の出来事なども時折り皆様にお届けしております お楽しみいただけましたら幸いです